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車検で支払う自賠責保険とは?自賠責保険証明書と車検切れについての解説

車検を受けるときには自賠責保険を更新します。業者に任せていると、名前を聞いたことがあっても、自賠責保険がどのようなものか、なぜ有効期限内に更新すべきなのか正確に理解していない場合があります。

この記事では、自賠責保険や自賠責保険証を紛失した場合の対処法をご紹介しています。

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この記事のポイント

  • 自賠責保険は期限内で更新する必要がある
  • 自動車損害賠償保障法で加入が義務付けされる
  • 自賠責保険は一律

自賠責保険とは?

自賠責保険とは、運転中に事故が起きてしまった場合に、最低限の補償を受けられる保険のことです。自動車を所有していると必ず加入する必要があります。

加入期間・加入方法

普通自動車や軽自動車の自賠責保険は、保険期間が車検期間を継続するように加入します。新車を購入した場合には3年後が車検ですので36か月、もしくは37か月となります。

一般的な加入期間と保険料

車種 36ヶ月 24ヶ月
自家用自動車 27,180円 20,010円
軽自動車 26,760円 19,730円

国土交通省

自賠責保険は運輸局や軽自動車検査協会内部、損害保険会社や整備工場などで加入できます。業者に依頼しているなら、車検の手続きとあわせて行ってくれるので、自分で手続きする必要はありません。

車検切れの車を移動させるのに、仮ナンバーを取得したなら、1か月だけ加入することもあります。

自賠責保険の補償範囲・額

自賠責保険は事故の被害者を救済するための保険ですが、補償範囲には限りがあります。自賠責保険の保険金は、被害者1名について死亡や後遺障害で3,000万円、傷害が120万円です。後遺障害の場合には、等級によって保険金が支払われます。

常時介護が必要な場合の第1級では、4,000万円となっています。補償される範囲は対人賠償のみとなっています。車や所有者自身の傷害には適用されないため、注意が必要です。

また、100%被害者の責任で発生した事故(無責事故)の場合には、自賠責保険の支払い対象とはならないのは注意点です。

国土交通省

任意保険と自賠責の違い

保険には自賠責保険の他に、任意保険があります。これは名前の通り加入が任意になっている保険のことです。自賠責保険は、強制保険とも呼ばれるほど、所有者が加入している必要がありますが、任意保険は自分で補償内容を選択して加入します。

補償内容にも違いがあり、自賠責保険で補償できない対物や自車の損害にも適用できます。補償内容は自賠責保険の支払額を超えた部分となるため、どのような補償を望むかによっても内容や保険料が異なる保険です。

任意保険にも加入しておくと安心して運転できます。対人や対物だけでなく、必要であれば車両保険も加えられるでしょう。

自賠責保険証に記載されている内容

自賠責保険証には、以下の内容が記載されています。

  • 自動車登録番号・車台番号
  • 保険期間
  • 契約者の住所・氏名
  • 保険会社名
  • 車の種別
  • 保険収納済印
  • 使用の本拠

「自動車登録番号」はナンバープレートの番号で、管轄する運輸支局、自家用・事業用が分かるように記載されています。「車台番号」は車に印字されている、車種や製造場所が分かる英数字のことです。いずれかの情報が記載されています。

また重要な意味を持つ保険期間に注意が必要です。この期間内の自賠責保険証を携帯するようにしなければいけません。自賠責保険の期間を確認するには、保険期間の欄をチェックしましょう。

なぜ自賠責を車検で支払う?

自動車は車検を受ける必要がありますが、これは道路運送車両法によって義務付けられていることです。車の登録や検査を行うための法律で、安全確保のためにも定期的な点検が義務付けられています。

さらに自動車損害賠償保障法があり、自賠責保険への加入を義務付けています。車検と自賠責はセットになって、車検時に支払います。

車検時に自賠責保険に加入すれば、次回の車検までは補償期間内です。通常であれば、新車なら3年分、継続車検なら2年分を前払いの形で支払います。

自賠責の有効期限を超えてから車検を受けることはできません。それで車検が遅れるタイミングがあるなら、25か月の自賠責保険に加入するケースもあります。

車検費用の内訳

費用 コスト

車検時に自賠責保険料を支払うことになりますが、他の費用の内訳を見ていきましょう。

法定費用

法定費用となっているのは車検を受けるときに、一律になっている費用です。車種や車重、さらに車検を受ける場所によって少しの変動があります。自賠責保険料の他に、車重によって変動する重量税、印紙代などが必要です。

諸費用といわれることがありますが、これらの法定費用は車検を受ける場所によって変動がない費用です。

車検料

車検料は、車検代行料や点検料のことです。車検では点検をしたり、運輸支局などに車を持ち込んで車検を受ける必要があります。

その際の点検に必要な工賃や持ち込みの手数料となります。車検料や代行料は業者によって設定されている金額ですので、どこに依頼するかによって変動するため、事前に確認しておきましょう。

整備費用

保安基準を満たさないほど消耗が進んでいる部品があれば、整備したり部品交換したりします。車検に受かるために必要な整備は、車検を受ける前に整備する必要がありますし、安心して乗るためにしっかり整備する場合もあるでしょう。

点検や整備は、どこまで作業するのか、予算にあわせて選択します。また整備費用は業者によってさまざまなので、複数の業者に相談するのもおすすめです。

車検と自賠責はどちらも有効でなければ違反!

法律 裁判

車検証と自賠責保険証は、どちらも有効期限内の書類を所有している必要があり、車を運転するときの携帯が義務付けられています。

車検と自賠責保険の有効期限は、車検が満了日の23時59分まで、自賠責保険は満了日の午後12時までと異なっています。

つまり、車検の有効期限が切れる日に車検を受ける予定であれば、自賠責保険のみ有効期限が切れているという事態になる可能性もあるのです。早めに車検を受けるのであれば問題ないものの、自賠責保険が未加入では法律違反となるので注意が必要です。

自賠責保険は月単位で加入するため、車検の有効期限よりも1か月多く契約する場合もあります。車検の満了日前までに車検を受けるのであれば問題ないケースがほとんどですので、早めに計画して車検を受けられるようにするのがおすすめです。

車検切れになると違反になる法律

車検切れになると、法律違反となることも説明してきました。特に、自賠責保険が切れていると、万が一の事故でも賠償されないため注意が必要です。

自賠責保険が未加入で公道を走行した場合の罰則は以下の通りです。

自賠責保険未加入で公道を走行した「無保険運転」の罰金と処罰

  • 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
  • 免許停止処分(違反点数6点)

自賠責保険証のみ携帯の場合の罰金と処罰

  • 30万円以下の罰金

このように自賠責保険に未加入、もしくは保険証を不携帯すると法律で罰せられるので、期限内に車検を受けて自賠責保険に加入するようにしましょう。また運転前には、自賠責保険証を携帯しているか確認しておきます。

自賠責保険証を紛失した場合は?

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自賠責保険証を紛失してしまったことに気がつくこともあるかもしれません。もし自賠責保険証を紛失、もしくは汚してしまったのであれば、再発行手続きを行うことができます。

再発行するまでは、保険証の不携帯となるため、車を運転しないようにします。通常は、車検証や取扱説明書とともに、グローブボックスなどに保管している場合が多いでしょう。自賠責保険証を紛失・汚さないように大切に保管します。

自賠責保険証の再発行方法

自賠責保険証を再発行するには加入している保険会社に連絡するか、保険会社の営業所に出向いて再発行手続きを行います。しかしどの保険会社で自賠責保険に加入したのかわからない場合もあるかもしれません。

自賠責保険証の中には、保険会社名で押印された部分があります。また加入している保険会社の所在地が記載されている欄もあるので、確認できるでしょう。

再発行に必要な書類は以下の通りです。

  • 印鑑
  • 身分証明書
  • 再発行申請書

自賠責保険証の損傷が激しい場合でも、念のために持参しておくようにしましょう。再発行に必要な費用は、ほとんどの保険会社で無料となっています。おおよそ1~2週間で再発行できますが、窓口であれば即日発行してくれる可能性もあります。

自賠責保険証の再発行されているのを確認してから、該当する車を運転するようにしましょう。

車検が残っているのに廃車・売却した場合の自賠責保険

書類 手続き

車の所有者が自賠責保険に加入する必要がありますが、車検が残っている車を廃車や売却した場合には自賠責保険料はどのようになるでしょうか?

売却の場合は査定額に上乗せされる

結論からすると、自賠責保険は車にかけられているものなので、自賠責保険だけを解約することはできません。そのため車を売却した場合でも自賠責保険は解約できません。

しかし買取の場合には、支払い済みの自賠責保険料は査定額に上乗せして還付されます。日本自動車査定協会が定めた基準に基づいて、残りの契約期間によって査定額に加算されます。

廃車の場合には一定額が還付される

自賠責保険は車を廃車にすると解約できます。走行ができない廃車にした場合のみ解約が可能です。

自賠責保険の還付手続きは「一時抹消登録証明書」、「登録事項等証明書」を請求してから還付手続きを保険会社と行います。

有効期限が1か月以上残っている場合に、還付手続きができるため、保険会社の窓口に行って解約手続きをしましょう。

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また、車検を実施していただくと2年間オイル交換&簡易点検が無料となります。アフターメンテナンスも任せていただけるので、愛車のコンディションを維持できるでしょう。

自賠責保険などの法定費用は現金払いとなっていますが、整備費用などはカード支払いもOK!支払いが気になっている方も要望に合わせて支払い方法を選択していただけます。Webからであれば24時間いつでもネット予約できるため、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。

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前 尊司
前 尊司
【保有資格】自動車検査員・国家二級整備士・整備士歴20年 京都自動車専門学校卒業後、トラック、バスの大型車やタクシー、外車と幅広く整備を経験。カミタケモータースでは自動車検査員として法令を遵守し、社会的責任を果たしております。また、お客様対応では安心安全にカーライフを送って頂けるよう、真心込めて接客を心掛けております。