車の維持に車検は必須となります。維持費用がかかるので、安いところで車検を受けたいと考えている方も多いでしょう。
「安い車検を選ぶには何を確認したらいいの？」
「車検の料金の内訳がよく分からない」
「車検を実施したら、どれくらい費用がかかるの？」
上記のように、費用や業者を選ぶ際の疑問やお持ちの方も多いではないでしょうか？
この記事では、安い車検の選び方や車検費用の仕組みをご紹介します。
車検費用が安い業者や方法は？業者別の特徴
車検を受けられる業者や場所はさまざまあり、どこで車検を受けるかによって予算や預かり期間が異なります。
業者別に特徴や費用の目安を見ていきましょう。
ディーラー
車検を受けられる業者で代表的なものが、ディーラーでの車検です。ディーラーはメーカー純正パーツを取り扱っており、整備士の技術水準も高いため、安心して車検を依頼できます。
ディーラーの車検基本費用は約4万円ほどと他の業者と比較して高いのが特徴です。交換が必要な部品は、純正パーツを使用するためパーツ交換の費用もかさみます。
丁寧な車検を行うので、車の預かり期間は2日から3日ほど要します。他の業者に依頼するより、品質の高い整備や点検を期待できますが、費用の高さがデメリットです。
カー用品店
カー用品店でも車検を受けることができ、約1万円～の比較的安価な車検基本料となります。幅広いメーカーに対応しているので、安心して依頼できます。
カー用品店はたくさんの部品を取り扱っており、部品を安く販売していることが多いです。そのため、車検時に同時に交換できます。
カー用品店は全国展開している店舗が多いですが、店舗ごとに点検や整備の技術にばらつきがあるのはデメリットです。外車や複雑な整備が必要となる古い車は対応できない場合もあるため、注意が必要です。
ガソリンスタンド
店舗によってはガソリンスタンドでも車検を受けることができます。車検基本料も約14,000円～と他の業者と比較してもお得に受けられます。
近場の利用しているガソリンスタンドであれば、気軽に持ち込みできるのはメリットです。
一方でガソリンスタンドによっては整備用の設備が十分に整っていなかったり、整備の技術にばらつきがあるのは注意点です。
整備技術は外から見ただけでは判断が難しいため、慎重な店舗選びをおすすめします。
車検専門店
車検専門店の特徴は、価格と整備技術、さらにスピードのバランスが取れていることです。車検に特化しているので、最短で60分のスピード車検が可能となります。
価格面でも他の業者よりもお得な価格で車検を受けられ、車検費用を抑えたい方におすすめです。多くの整備を行っているので、設備も充実している店舗が多く、安心して車検を安く受けたい方におすすめです。
ユーザー車検
ユーザー車検は、全国の陸運局に自分で車を持ち込み、検査を受ける方法です。ユーザー車検の最大のメリットは、費用を安く抑えられる点です。
自分で点検や整備を行う必要があるため、業者に支払う手数料や代行費用が発生しないので、3万円ほどの法定費用のみで車検を済ますことができます。
一方で、車の詳しい知識が必要なこと、手続きが煩雑な点はデメリットです。陸運局に持ち込めるのも平日のみであるなど、実施するハードルが高いのが実情です。
総額が大事！車検の料金構成について
車検費用の仕組みを見ていきましょう。
大きく分けると、3つの費用に分けられます。
- 車検基本費用
- 法定費用
- 追加整備費用
それぞれの項目や必要な費用をご紹介します。
車検基本費用
車検基本費用は点検整備費用とも呼ばれ、点検整備代、代行手数料、検査代が含まれています。業者によっては、人件費や技術料金等も含まれている場合もあり、費用に差があります。
ディーラーの場合には、質の高い整備が期待できる反面、車検基本費用は抑えられています。業者別の車検基本費用の目安は以下の通りです。
法定費用
法定費用はどこで車検を受けても一律で同じ金額がかかるもので、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代です。
自賠責保険
自賠責保険は、全ての車の所有者に加入が義務付けられている保険で、「強制保険」とも呼ばれます。未加入の場合は車検に通らず、一般道を走行することができません。自賠責保険に未加入の状態で走行した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金がかされます。
車検時に自賠責保険料をまとめて支払います。新車の場合には3年分の自賠責保険料、2回目以降の車検では24か月分です。
＜車検時の自賠責保険料＞
軽自動車：21,140円
普通車：21,550円
自動車重量税
自動車重量税は、登録車の場合に車両重量に応じて料金が変動する税金で、新車購入の場合は初回登録時、その後車検時に支払います。軽自動車の場合は、車両重量を問わず一律年間3,300円となります。
なお、普通車も軽自動車も13年目から重量税が増額されるので、新車からの経過年数に注意が必要です。
印紙代
印紙代は、国や地方公共団体に手数料を支払うための証票の料金です。車検の際に、検査手数料を支払うために、自動車検査表を作成しますが、この検査表に添付する印紙の料金が印紙代です。
車検時に発行する印紙は2種類あります。
①自動車検査登録印紙：国への支払い用の印紙
②自動車審査証紙：自動車検査独立行政への支払い用の印紙
追加整備費用
追加整備費用は、部品交換時の部品代や工賃です。車検に適合させるために部品交換をしたり、安全に走行するために予防整備による交換があります。
部品が基準より摩耗しているなど、車検に交換が必須の部品であれば公道を走行するために交換が必要です。予防整備による交換は、安全性が気になる方や安心して車に乗りたい方におすすめです。
整備工場のスタッフに相談しながら、どのくらい使える部品なのか、早急に交換すべき部品なのか判断するとよいでしょう。
車の年数が経過すると、追加整備費用も上がっていく傾向にあります。車が古くなると、部品も劣化するものが多くなり、交換が必要な部品が増えるからです。そのため、以前の車検と同じくらいの車検費用になると思っていると、予想よりも費用がかさむこともあります。
整備費用は約3万円～10万円と整備内容によって差が生じます。車のコンディションによっては、さらに費用がかかるケースもあるでしょう。車の安全性を担保するには、ある程度の整備は必要ですが、安い車検を探しているなら車検の支払総額の比較をおすすめします。
安い車検を選ぶ方法
ここからは安い車検を選ぶ方法をご紹介します。費用を抑えたいと思っているなら、以下のポイントを考慮してみてください。
見積もりを比較する
安く車検ができるところを探すためには、見積もりの比較は欠かせません。車検の法定費用は定まっていますが、車検の検査費用や整備費用は業者によっても変わります。
整備や部品代を含めた総額を比較して安い業者を探してみるとよいでしょう。車検基本費用の比較をしがちですが、業者によって費用のばらつきがあるので、見積もりの比較はおすすめです。
ユーザー車検を行う
ユーザー車検を行うなら、法定費用のみで車検に通せます。業者への代行手数料や点検料、工賃が不要となるので、費用を抑えて車検が受けられます。
しかし車の知識が必要となったり、整備技術、さらに必要工具が求められるので、全ての方におすすめできる方法ではありません。特に年数が経過した車は、追加整備が多くなる傾向にあるので、専門の整備工場に依頼することをおすすめします。
交換・修理項目を再考する
交換や修理が必要な部品があるなら、交換の必要性を再考するのもおすすめです。部品によっては早急に交換が必要ではなく、2年度まで交換せずに乗るための「予防整備」も含まれている可能性があるからです。
そのため、交換時期が来たタイミングで整備するなら、車検時の支払いを抑えられます。また整備工場によっては、リビルド品（使用済みの部品を分解して再び組み立てた部品）を利用できるので、見積もりの際に確認してみましょう。純正部品よりも費用を抑えられます。
使用限度が来ている部品であれば早急に交換が必要ですが、交換する部品やタイミングを考えておくと費用を抑えれます。
まとめ
安く車検を受けられる業者を選ぶために、業者別の特徴を理解しておくとよいでしょう。ディーラーでは質の高い車検を受けられますが、費用は高めです。車検専門店なら費用や整備の技術のバランスが取れているので、安く安心して車検を受けたい方におすすめです。
また車検の際には、支払総額に注目し、どのような整備項目なのか確認しておきましょう。早急の交換が不要な部品の交換を先延ばしにしたり、工賃が安い業者を探すなら費用を抑えられます。
安心して車に乗るために、車検の費用だけでなく、整備技術も考慮しながらの業者選びをおすすめします。
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